海峡環境の保全・美化活動及び環境啓発・教育活動そして”阿南SUPタウンプロジェクト”に積極的に参画いただいている「EARTH SHIP PARTNER ANAN」通称”ESPA”

今回は阿南市加茂谷地区でコーヒー豆と奥様の洋裁をメインに取り扱うを営む「カモ谷製作舎」さんの 岡崎 裕樹(おかざき ゆうき)さんがご登場!

岡崎さんは2020年から阿南市の地域おこし協力隊としても活躍中!そんな岡崎さんにお話しを伺わせていただきました!

それでは早速・・・

岡崎さんのこれまでの経歴を教えて下さい!

岡崎さん) 板野郡松茂町の出身で、そこで小中高と学生時代を送り、高校は今イオンの駐車場になっている、徳島東工業高校へ片道11キロの道のりを自転車で通っていました。(笑)鳴門方面の高校に進学する同級生が多い中、自分は大学進学は考えておらず、県外に出て働きたいと考えていて、漠然と「市内の高校に行きたい」という気持ちから高校を選びました。

高校を卒業してからは、東大阪でプラスチックの原料を作ったり、加工したりする機械のオペレーターをしていました。機械に向かって仕事をするのは性に合わず、1年半ほどで徳島に戻りました。そこからこっちでアルバイトや派遣の仕事をしつつ、友人の影響でバックパックでタイやインドネシアなどアジアを中心に旅をしていました。

そんな生活をしていたある日、本屋さんで何気なく開いた本に掲載されていた大阪のカフェのラテアートが気になって、そこのお店に「人の募集とかしていますか?」って電話で聞いたところ「募集しています。」とのことで、そこから再び大阪に戻ったところからコーヒーの仕事に携わり始めました。

そこではバリスタとして3年働きましたね。当時は「バリスタってなんですか?」と聞かれるぐらい認知度が無かったんです。(笑)バリスタにも色々あってすごく修業しないとコーヒーを淹れられない場合もあるのですが、その店ではエスプレッソマシーンを使って淹れることができて、人と話すのも好きだったので接客もしながら仕事をしていました!

平行してバリスタの大会とかも出たりしていてその時のご縁で、コーヒーの原料を取り扱っている会社に転職して3年働きました。その後は焙煎をする機械を製造、販売する会社で8年間働きました。コーヒーに携わって14年間大阪と東京にいて、結婚と子どもが生まれたことで3年前に移住先を探して、今に至るという感じですね!

阿南市を移住、起業の場として選んだ理由は何だったんですか?

岡崎さん) 商売をしようと思ったら単純に人口が多い方がいいという考えと、自分と三好市出身の妻、双方の両親の近くに住んだほうがいいということから高松への移住を考えた時期もありました。しかしあまりピンと来ず、というのも高松には何の思い入れも無かったからなのかなと、やはり「ふるさとである徳島だな」ということで徳島県内で移住先を探し、阿南市に決めました。

同じ移住者の方がやられているレストランの食事が美味しかったのと、加茂谷の景色と人がよかったんです。みなさん優しくて、東京には無い、良い意味でおせっかいな人が多くて、その距離感が心地いいなと思っています。

起業の場としては、移住した先で地元の人たちから応援していただきたいという気持ちがあったので、移住先である阿南市での起業を元々考えていました。

移住してそろそろ一年が経つのですが、特に困ったこともないですね。暑すぎず、寒すぎず、気候もよく過ごしやすいなと感じています。

岡崎さんのコーヒーへの想いを教えてください!

岡崎さん) 尖ったコアなコーヒー好きな人たちに向けてというよりは、コーヒーが飲めない人が飲めたり、普段からコーヒーを飲んでいる人が毎日飲めたりといった、一般の人たちにコーヒーを身近に感じてもらえたらなと思っています。うちで取り扱っている中煎りブレンドの「ごくごく」は濃すぎず、毎日何杯でも「ごくごく」飲めるイメージで味づくりをしていて、今後この「ごくごく」をメイン商品にしていきたいなと思っています。でもよく売れるのはやっぱり深煎りの豆なんですけどね。(笑)

他の取り扱っているコーヒーのネーミングもこの加茂谷という地域のストーリーと原料であるコーヒー豆のストーリーを掛け合わせたネーミングをしています。少し専門的な知識になるのですが、コーヒー豆ってピラミッド型になっていて、上に行けば行くほど原料の数量が少なくなるんです。例えばグアテマラなら同じグアテマラを一年間通してずっと使えないことがあって、商品名を「なんとか農園の○○」とネーミングして販売している方が大半なんですが、それだと豆がなくなって、違う農園に変わる度に商品のラベルを変えないといけないんです。うちの商品のようなネーミング、例えば「グアテマラのオヘンロ」はグアテマラの中身が変わってもずっと同じ銘柄、同じ名前で販売できるので、皆さんに愛着を持ってもらいやすいのかなと思っています。

原料が変わってもコーヒーの味が変わってはいけないので、そこで焙煎の技術が問われてきます。長年コーヒー業界に携わっていますので、焙煎技術にそれなりに自信を持っています。自分で言うのもあれなのですが(笑)

何をどうすればこの味になるというを理解していないと、豆の状態によって適切な処理ができないんです。またそれを自分で飲んで味の違いが分からないといけないので焙煎技術には味がわかることは必須なのかなと個人的には思っています。

今後のカモ谷製作舎さんのビジョンを教えてください!

岡崎さん)まだまだスタートしたばかりでビジョンとして語れることは少ないのですが、任期3年の地域おこし協力隊としての1年目が終わろうとしている中でこのあと2年目、3年目と活動する中で、任期終了までにカモ谷製作舎というビジネスが独り立ちできるようにファンを作りたいと考えています。色々やりたいことはあるのですが、自分の基礎が出来ていないと、そういうことも難しいと思うので、まずは自分の得意なコーヒーという部分で認知していただくために目の前のことをやるだけかなと考えています。地域おこし協力隊という立場上、地域の有識者の方々にご紹介もしていただけるので、ご縁を大切にしながらそういった人たちとつながり、コーヒーを活用して、阿南市や加茂谷の役に立ちたいと思っているのと、子供たちの未来が明るく良い方向になる活動をコーヒーで応援・支援したいと考えています。

そもそもコーヒー屋さんって「○○コーヒー」とか「○○焙煎所」とかが多い中で、「カモ谷製作舎」という名前にしたのもコーヒー以外のことにも自分自身すごく興味があって、地域商社を作りたいとか、加茂谷のモノをネットで販売したいとか色々考えていて、こういった他のことをやろうと思ったときに「コーヒー」の冠が無い方がいいと思って名前を決めたという部分もあるんです。そして、ただのビジネスをするというよりかは、地球環境、教育、まちづくりなどに積極的に取り組む想いのある人たちをコーヒーでサポートしながら、良いものを共創して、自分の事業として成長していきたいと思っています。

今後ESPA、地域おこし協力隊としての阿南市との関わりについて

岡崎さん)地球環境に配慮するという部分で、ごみの削減に袋の再利用やマイカップの持参を値引きをするという形で呼びかけています。そうすることによって、環境問題に無縁だった人にも興味を持っていただくきっかけにもなるのかなと考えています。

地域おこし協力隊としてはまだ1年目ということと、コロナの影響もあり思うような活動ができなかったので、もっともっと地域のことを知ることからかなと思っています。今のこの立場を活かしてたくさんの人と繋がることで、自分を介して「あの人が出来ること」と「この人がやって欲しいこと」のマッチングが出来れば、阿南の人同士の繋がりがつくれると思っています。そうして出来た繋がりが今後阿南の財産になればいいなと考えています!

最後にこの記事を見ている方にメッセージをください!

岡崎さん)今までは海でのSUPがメインでしたが、これから川SUPも始まる予定とのことで、SUPのおともにコーヒーもぜひ飲みに来てください!阿南市には海、山、川と自然の魅力がたくさんあります。この記事を見て、自然溢れる加茂谷にお立ち寄りいただけたら嬉しいです!